
AACクリニック銀座副院長
浜中聡子
国際アンチエイジング医学会(WOSAAM)アンチエイジング医学専門医。クリニックではアンチエイジング外来のほか生活習慣病の発症リスクがわかる遺伝子検査も受けられる。
五十代ともなれば、悩みの種の一つに、加齢臭があると思います。独特の臭いの元は、皮脂腺から出るノネナールという物質。これは脂肪酸が酸化することにより生じます。つまり、加齢臭対策は、酸化を抑えるという点で、アンチエイジング対策と重なる部分が多くあります。抗酸化成分を食事から摂り入れる、適度な有酸素運動を行う、ストレスを溜めないなど、生活習慣の改善を、まず試みてください。
加齢臭は男性だけの悩みと思われがちですが、実は女性も更年期になると出やすくなります。臭いは、最も身近に接している人が気づくもの。夫婦で前向きにケアしていくことを心がけましょう。そうすれば、お互いにコンプレックスを感じることなく信頼関係も深められるはずです。
食生活で気をつける点を付け加えるとすれば、肉などの動物性脂肪は、皮脂腺を活性化するので控えること。代わりに植物性脂肪や魚類から脂肪分を摂りましょう。魚類の脂肪も動物性ですが、魚類に含まれる不飽和脂肪酸は、血栓予防やコレステロールの軽減にもつながります。また、乳製品は脂質の分泌を促進するのでほどほどに。加齢臭対策の間接的なアプローチになります。
これまでの診察の経験から、加齢臭に悩む方は、ホルモン量が平均より低いことが特徴として挙げられます。ホルモン投与を行うと加齢臭を感じなくなった方が多いのも事実。さらにいえば、肥満は大敵で、ホルモンの分泌が低下しやすくなります。
昔ながらの方法ですが、薬局やスーパーで購入できるミョウバンを水に溶かし、そこに浸らせたタオルで体を拭くだけでも臭いは抑えられます。市販の加齢臭対策グッズを使ってみるのもいいでしょう。加齢臭は年をとると誰でも出やすくなります。神経質にならない程度に、できるところから始めてみてください。