日本人の家計が持つ金融資産残高は1500兆円を超えた。その半分以上を現預金が占めるという。
ここ数年、預貯金から投信信託などへ資金が移る「貯蓄から投資へ」の動きも着実に進んできたようだが、投資信託は全体のわずか数%にしかすぎない。
個人金融資産の構成をアメリカと比較すると、日本で半分以上を占める預貯金はアメリカでは13%程度、アメリカで30%を超える株式投資は、日本では10%程度と対照的だ。日本人の家計の資産設計のノウハウはアメリカに比べて見劣りする。
「72の法則」をご存じだろうか。元本を2倍にするために必要な年数や金利を簡単に計算できる計算式だ。
「期間(年)×金利(%)=72」
たとえば、年利3%なら約24年で元本が2倍になる。仮に利率1%の個人向け国債で運用したとしたら約72年。日本人が一番大好きな預金0.3%で運用したら、なんと240年かかる。
逆に、10年で元本を2倍にしたいなら、7.2%の運用利回りが必要になり、30年で2倍にするなら2.4%ですむ。このように自分の目的にあったリスク、リターンの金融商品を選ぶときの目安としても使える便利な計算式である。
日本人の多くが金融資産を預貯金で持っているのは、金融の情報や知識の有無の差でしかない。リスクをとりたくないという保守的な考えの人も多いだろうが、これまで日本人は金融の勉強をしてこなかった。むしろ国は日本人に勉強させなかったといっていいだろう。
知らないというだけで、日本人は得られるはずの利益を手にすることはなかった。お金のことを勉強して、自分にあった資産運用を考えるのは、今からでも遅くない。
「どう殖やすか」のあとに問われる「どう使うか」を考えただけでも、楽しくなりそうだ。そして、「どう残すか」……。
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プレジデント編集部














