「景気活性化」のヒントがここにある! 富裕層の財布の中身、お金の使い方を『下流社会』『富裕層の財布』の三浦展氏が徹底分析。お金持ちの持っているお金を、あなたのビジネスに引き込む「ツボ」がわかる。
──中流が下流化し、人口も減る中で、上流に対してもっと付加価値の高いものを売れるようにしないといけない。約1割の上流に対して、「もっと高いものを買ってください」というマーケティングをしないと、国内市場は冷えてしまう。
富裕層にもっとお金を使ってもらわないと、日本全体が困る。そう思う一方で、ただ富裕層がお金を使うだけでは、日本人の多くはそこには憧れないとも思う。ドバイで大金を使うという富裕層の姿は、多くの日本人の日常的な憧れにはならないと思うのだ。
私は、富裕層を・イメージ・ではなく、実体としてつかみたかった。実際に調査をしてみると、たとえば、毎月の小遣いが150万円の人がいる一方で、意外に質素に、20万ぐらいしか使ってない富裕層もいるとわかった。資産があるのに小さな家に住んで、ファッション代もわずかだという人もいることもわかった。お金という尺度だけで、富裕層の本当の姿はわからないのだ。
お金だけではない精神的なゆとりを感じさせる新しい富裕層の生き方というものは、もっと探求されるべきだろう。そこで提示される新しいライフスタイルは、いつかは下の層に広がると思うのだ。本書では、新しい富裕層、そのライフスタイルのヒントを探してみた――
(三浦展氏「あとがき」より抜粋)
三浦 展みうら・あつし
消費社会研究家、マーケティングアナリスト。1958年生まれ。82年、一橋大学社会学部卒業後、パルコ入社。マーケティング情報誌『アクロス』編集室勤務。のち同誌編集長。90年、三菱総合研究所入社。99年、「カルチャースタディーズ研究所」設立。『下流社会』(光文社)、『ファスト風土化する日本』(洋泉社)、『富裕層の財布』(プレジデント社)ほか著作多数。














