「軽」ウォーズ戦陣訓
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ISBN
978-4-8334-5032-4
判型
四六判/並製
初版日
2007年7月9日
本文頁数
176頁
「軽」ウォーズ戦陣訓
スズキ vs.トヨタ vs.ホンダ
2007年7月9日発売
[著]永井 隆
価格:1,000円(税込)

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「軽」ウォーズ戦陣訓

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商品説明と目次

「土曜休んだのに、日曜も休む人はいらない」

「鈴木修が生きている限り
軽自動車はなくならない」

「俺はさ、あのオヤジに
一泡吹かせてやるんだ」

「崖から落ちてもエエヤン。
どこまで行けば崖かわかるんやから」

激戦の現場から、魂の叫びが聞こえる

 2007年は、自動車産業にとってエポックメイキングが発生した年となった。
 軽自動車市場で、34年ぶりにトップ企業が入れ替わったからだ。ホンダを1973年に抜いてから、軽自動車市場の首位を走ってきたのはスズキ。軽の王者・スズキは06年度、トヨタ自動車の子会社であるダイハツ工業に抜かれたのである。
 軽自動車は1998年、ボディサイズが一回り大きくなる規格改定が行われた。改訂前の98年の軽自動車市場は約155万台の規模だった。これが06年には約202万台と初めて200万台を超える。8年間に30%も市場が拡大する中での、トップ企業の交代だった。
 企業間競争には、政治を含めていくつもの要因と事情とが複雑に絡み合う。
 我が国のシェア競争として有名なのは、昭和50年代に発生した50ccバイクを巡るHY(ホンダとヤマハ発動機)戦争、87年のアサヒスーパードライ発売で火蓋が切られたビール戦争などだろう。商品特性が違うので同じ土俵で比較するのには限界はある。だが、メーカー間のシェア競争にはいくつかの共通項もある。
 ひとつは、市場が大きく拡大した点。
 75年まで150万台前後で推移していたオートバイの国内販売は、HY戦争により82年には334万台へと倍増する。334万台のうち50cc以下の原付き第一種は278万台を占めた。ビールもスーパードライ発売から8年間で、市場規模は5割も拡大した。
 ではなぜ、増えたのか。50ccバイク、ビール、軽自動車とも、女性をコアとする新規ユーザーを獲得したからで、この点で共通する。
 そしてもうひとつ、熾烈なシェア競争の結果、販売現場は荒れて安売りへと走ったのも共通項だ。80年代前半、原付きバイクは2万円台と自転車よりも安く売られた。これは軽自動車も同様。
 ビールにしてもアサヒがキリンビールと逆転を果たす01年前後、店頭では一缶100円を切る発泡酒が売られるなど大変な乱売合戦が演じられた。
 特徴的なのは、バイクもビールも安売り競争になった後、市場が縮小していった点だ。特に安売り競争以降に、大きく縮小した。果たして、軽自動車も同じ道を歩むのかどうか。
 一方、現場に従事する男たち、女たちも日々戦っている。経営者だけではなく、現場の名もなき戦士たちの奮闘ぶりも盛り込んだ。
 軽自動車の首位交代は、決して終戦ではない。新しいラウンドの始まりも意味する。日本独自の規格である軽自動車は、800cc以上のエンジンを積みインドなど海外でも展開されている。

(──本書「プロローグ」より)

[著] 永井 隆(ながい・たかし)

1958年生まれ。群馬県桐生市出身。明治大学経営学部卒業。東京タイムズ記者を経て、92年からフリージャーナリスト。「プレジデント」、「エコノミスト」、「日刊現代」などに執筆。2005年から明治大学が発行する雑誌「明治」編集委員。『一身上の都合』(ソフトバンククリエイティブ)、『ビール最終戦争』、『ビール15年戦争』、『リストラに克った』(以上は日本経済新聞社)、『技術屋たちのブレークスルー』(プレジデント社)など著書多数。

目次

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第1章:軽自動車ウォーズ2007
シェア逆転の真相
──34年間首位キープの王者が敗れたとき

自動車業界“06年夏の衝撃”/ボケない限りはやります/スズキ存亡の危機/豊田家と鈴木家の意外な歴史

お手柔らかに/奥田碩と鈴木修密談の真相/「こう見えてもジジイ殺しなんだよ」/“税金マフィア”と官邸の間で/日産が軽仲間入り/これで優遇税制を堂々と維持できる/軽自動車を開発する醍醐味/軽業界に秋葉原はいらない/HY戦争の教訓

第2章:軽自動車がなくなるかもしれない
自社登録の泥沼
──ホンダ国内市場80万台の光と影

“禁断のワイン”を飲んだホンダ/客なし販売/苦悩するディーラー

客にスズキ店を紹介する余裕のダイハツ/軽自動車がなくなる日/スモール・カー市場こそが主戦場

オヤジは業販店社長のアイドル/人のために頑張るなんてできませんよ/総大将、自宅で大いに吠える

第3章:軽業界を支える営業、技術屋たち
三菱自動車 技術の現場
──リコール事件後の希望の光「eKワゴン」

“禁断のワイン”を飲んだホンダ/客なし販売/苦悩するディーラー

あの車が出るまでは/守りの一流より攻めの二流

昼飯しか出せんが来てくれるか/上を向いて売ろう

ホームランを狙う無頼派エンジニア/約1年間の世界放浪の旅/会社のためでなく、世界のために/ひらめきの原点は東洋思想/支えてくれた上司の急逝

コーヒー付き、ミニ遊園地付き/テニス型からサッカー型営業へ

もったいないなぁ/「軽の王者」支える業販店の存在/カルロス・ゴーンvs.ハート・ツー・ハート/スミスGM会長叱責事件/修さんは友達だから/ディーラーと業販店

第4章:「軽自動車の神様」オサムの言葉
情熱篇
──誰もがひきつけられる不思議な経営者

「自動車メーカーのない国に出れば一番になれる」/「日本では田舎の人が一番信用できる。ただし、田舎には金がない」/「GMは鯨、スズキは蚊」/「言いたいことを言うんだ」/「ハート・ツー・ハート」/「やる気」/「私だ!」

「売上高2兆円ではなく、取扱高2兆円だ」/「一部品、一グラム、一円」/「小少軽短美」/「直線に」/「生産ラインをとめろ!」

「経営とは数字である」/「土曜休んだのに日曜も休む人はいらない」/「言いたいことは、じゃんじゃん言え」/「時間の切り売りはするな!」

最終章:鈴木修の終わりなき戦い
成長市場、インドで独走
──なぜシェア54%を獲得できたのか

インド財界の名士にも檄を飛ばす/運がよかったから

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