現在、薬の扱いにも規制緩和が及ぼうとしている。その賛否について、いろいろなところで議論されているが、いずれにしても薬というものは、正しく飲んではじめて「薬」になるのであり、飲み方を誤ると「毒」にもなり、ときには死に至ることもある。
福島県立医科大学医学部附属病院薬剤部では、子どものうちから薬の正しい飲み方を教育していけば、薬が引き起こす医療事故を防ぐことができるという考えのもとに、10年程前からその啓蒙に取り組んできた。自分たちでオリジナルのテキストをつくり、自ら出向き、あるいはテキストを送付して活動を続けてきている。この啓蒙活動に賛同された絵本作家のベテラン長野博一氏が、薬のもつ働きや怖さを幼児にも感じられるような物語と絵を担当している。
本文はすべて見開きの絵と文で構成されている。その他に、「薬の正しい使い方」というリーフを挿入している。これは主に本書を買い与える保護者に対する注意事項で、やはり福島県立医科大学医学部附属病院が監修。薬の正しい飲み方に関する7つの約束や、飲み忘れたときの対処、解熱剤の飲ませ方、坐薬の入れ方など具体的なQ&Aで構成されている。
[文・絵] 長野ひろかず ながの・ひろかず
昭和7年大阪市生まれ。大阪市立天王寺美術研究所、日本通信美術学園指導部長を経て絵本作家に。創造展受賞。代表作として、 NHKでアニメ化された『ひとりぼっちのライオン』(福音館)、『なにをたべてきたの?』(佼成出版社)、『おじぞうさま』シリーズ(チャイルド社)、『くまたんのはじめて』シリーズ(小峰書店)などがある。
[監修] 江戸清人 えど・きよと
福島県立医科大学助教授・同附属病院薬剤部長。昭和25年生まれ。49年東北大学薬学部卒業。54年東北大学大学院薬学研究科博士課程後期修了(薬学博士)。
[監修] 斎藤百枝美 さいとう・もえみ
福島県立医科大学医学部附属病院薬剤部主任薬剤技師。昭和29年生まれ。52年東北薬科大学卒業。平成13年薬学博士。














