消費、ライフスタイルの主役が変わる!新たに誕生する団塊の世代を中心とした人口4割の「マス集団」をつかめば、ビジネスチャンスは無尽蔵だ。
(前略) 現在、人口の四割が50歳以上である。「わが社は、若者マーケットが主力だ。年配の市場は関係ないよ」と言った途端に、日本の消費市場の四割を「捨てる」ことになる。もはや、エルダー市場は、特殊なマーケットではない。
つい忘れがちだが、高齢化社会とは、高齢者の単純な人数に着目した考え方ではない。人口における比率を重視した概念である。高齢人口ということなら、ス ウェーデンよりもインドネシアのほうが数は多い。だが、インドネシアは子供の数も多い。問題は、人口構成の重心が上にあがることにある。人生の後半にさし かかった人が多い社会は、どうなるのかという歴史上かつてない「実験」だといえる。
本書は、団塊の世代が30代のときから、高齢化社会の予測と調査を行ってきた博報堂生活総合研究所と、世に先駆けてそのビジネス的な展開を提案すること で注目を集めている博報堂エルダービジネス推進室がデータとノウハウを持ち寄ってまとめあげた。エルダー市場を幅広い視野の中でとらえながら、細かい実態 を知ることができるはずだ。
(中略)
エルダー市場をめぐる議論は、経済的なテーマであるとともに、生き方を探る試みでもある。同年代の読者にとっては、ビジネス上の刺激だけでなく、個人的 にもヒントとなる部分があると思われる。もっと若い読者には、中高年のありようを、実感として把握する助けにもなるはずだ。「リアリティ」がもてれば、自 分の数十年後についてのビジョンを描ける。人口構成の変化という大波の中で、一歩先を切り開こうとされている方々のお役に立つことができれば幸いである。
(──本書「まえがき」より抜粋)
[編著] 博報堂生活総合研究所 はくほうどうせいかつそうごうけんきゅうじょ
1981年、広告会社博報堂によって設立された生活者研究の専門機関。消費・流行・流通の動向をはじめ、風俗・生活意識・ライフスタイル・価値観の実態など、社会変化を生活者の目線から追い続けている。毎年、「生活予報」「テーマ調査」などを発行。著作として、『平成モザイク消費』(プレジデント社)、『シチュエーションマーケティング』(かんき出版)など多数。
[編著] 博報堂エルダービジネス推進室 はくほうどうえるだーびじねすすいしんしつ
2000年6月、社会の急速な高齢化に対応すべく、広告会社博報堂によって、世に先駆けて設立されたエルダー研究の専門組織。エルダー生活者を50歳以上と捉え、その生活意識の“変化”に注目してナレッジを蓄積。エルダー世代のみならず、高齢社会全体の可能性を探っている。














